2013/01/11

赤嶺ちゃんのアトリエ日記



みなさんこんにちは〜。
お変わりないですか?

三重に来て早くも1週間が経ちました。
ゆーたもやっと慣れてくれたらしく、ホッとしています。
昨日までずーっと私にしがみついてギャン泣きだったので
朝から晩まで本当に大変!!!でした。
         

彼を癒してくれたのは猫のリリー。
遊んで欲し過ぎて靴下脱げてます。


さてさて、今日は多摩美OBの赤嶺ちゃんから
おもしろメールが来たのでご紹介しようと思います。
まるで東京のアトリエにいるような臨場感溢るる日記に
思わず吹き出しながら読みました。
あ、でも中味は感動バージョンですよ。

と、その前に三重も今日からダウンクラスが始まったので、
(こちらは小学生とか大人とか、色々なクラスがあるのです)
ちょっと写真をご紹介しますねー。
展覧会に向け、みんな大作を制作中。
カッコいいんですよ、これがまた。
            
この表情と筆の勢い、
普段のケンちゃんからは全く想像できません。
          
描き終えるとすっかりお兄ちゃん。
クッキーを奪われない様に、さり気なくよけてますねー。
さすがですねー。
          
「電車や。未来の。これはゴリラのマネや。」
もうすぐ38歳、アトリエの最年長のヒロ君です。
彼の様に年を重ねたい・・・。憧れの1人であります。
          
いやー久々の志摩クラスの何とも言えないまったりした雰囲気に
ゆるーく圧倒されました。
なんだか温泉入ってみるみたいな感じになるんですよね。
関西弁がいい具合に効果を出してる気もします。
ちなみに今日のBGMは、
アッちゃんがエンドレスで歌い続けてくれた雛祭りの歌。

ではでは今日はこの辺で。
赤嶺ちゃん日記にバトンタッチです。
お楽しみくださいまし〜。
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よし子氏!
アトリエ感動しすぎて日記書いたよ。


アトリエ日記・ボランティアスタッフ 赤嶺編 その1

久しぶりに平日昼のプレクラスに行った。

前日より暖かくて、光がちょっとだけ春っぽくて眠くなるような日。
冬至過ぎたらあとは春に向かうだけなのね〜と思える。光がきれい。
あき、ゆうちゃん、晴子、だいちゃんという4人のダウン症の作家。
みんなそれぞれの制作の集中力と、
安心とリラックスが混ざり合ってるようなアトリエの空気。
プチ模様替えをしたようで、久しぶりにアトリエの隅にピアノが置かれていた。
誰か弾いてほしいなぁ〜と思っていたら、佐久間さんが
「よし、じゃあゆうちゃん弾いてよ」とはっきりした声で言った。
「いいよ」と立ち上がりゆうちゃんはピアノに座る。
「えーほんとに弾いてくれるんだ!」と思い、
「あき、一緒に聴こ」と言って椅子に座って演奏を聴く。
ゆうちゃんは迷いなく前奏を弾き始める。マイナーコードな暗く重い音、
勢いよくピアノを叩く。独特のリズム。始まった瞬間私は動けなくなってしまう。
なんだこの音楽は!めちゃくちゃいい!
そしてなんと歌も始まる。低音で暗いメロディで、
「誰かが呼んでる 雨上がりの午後」「あのとき感じた不思議な気持ち」
「だからアーケード下のタイルを黒いとこだけ歩いてみたよ」
「誰でもみんな子供だったけど みんな忘れてる 偉そうな顔した政治家や 
 目の上ブルーなおばさんも曲がってごらんよ〜 あの角を 
 みんなにみんなに会えるよ あーそこは亀有 あーきっと亀有」

こ、こち亀だー!実際のメロディとは全然ちがうけど。
ここまで聴いて気付いたら私は泣いていた。
ゆうちゃんすげえ。
そして、物凄いエネルギーの流れのまま間奏に入っていく。
間奏がまた素晴らしい。泣ける。
時間にすると間奏かなり長かったと思うのだが、ずっと聴いていたくて、
心地よすぎて、私は完全に音楽に同化していた。
そして2番の歌が始まる。
そして後奏、終わってピアノを立って絵の制作に戻る。

本当にすばらしいものに触れたときの心の振動の仕方を久しぶりに味わって、
なんだかプールからあがった後の疲れのような満足感のような、
なんとも言えない気持ちに私はなっていた・・。
ゆうちゃんはたまにピアノを弾くらしいが、今日の演奏がベストだったことは間違いないと思った。
他のダウン達はこんな演奏聴いてどんな顔してんのって思ってると
晴子が「みて、こんなにできたよ」。
演奏の間普通に制作を続けてたカードが何枚もできあがってた・・。

ゆうちゃんの演奏には迷いがなかった。自信があった。
普通に弾き始めて普通に終わった。

本当に見習いたい!
私もあんな風にダンスが踊れるようになりたいな。