2014/04/22

人を育てるって大変〜


 みなさんこんにちは〜。
まさかの連日更新であります。

2日続いた土砂降りがようやく上がったので、
洗濯物干しまくったら曇ってきてガックシ中です。
オネショ布団まで干したのに・・・。

さてさて4月もあっという間に後半ですね。
新しい生活に少しづつ慣れたり、疲れが出て来たりする頃ですが、
皆さんはいかがでしょうか?
我が家も「悠太新しい保育園に戸惑うの巻」にて
ここ2週間は親子共々オロオロしておりましたが、
やっと先生の名前を覚え、新しいお友達の名前も覚え、
園庭が狭くなった事にも納得した様子。
ホッ。
でもまだお迎えは早め、な日々です。

そういえばさっき、5月の献立表の提出を忘れてて、
保育園の先生に叱られて帰ってきました・・・。
        
これですねー。
アレルギーッ子は給食に使われる原材料付き献立をもらい、
NGな物全てにチェックをして前もって提出するのですが、
1ヶ月分まとめてなので、これが結構な手間なのであります。
それでも、
春から給食センターが変わり、
あらかじめ表の中で色付けされていて、助かっています。

大体悠太が寝た後にするので、眠くてウッカリ見落とした!
というヒヤッとする経験が減りました。
とは言え、我が家は5大アレルゲン+大豆、鳥系もダメなので
コンソメとか鶏ガラスープとか、大豆油のツナ、とか、
チェックにはまだまだ気を抜けません。
ちなみに去年はこれでした。
交換ノート式です。
毎朝、面倒を掛けてすみませんという気持ちで書く作業や、
時に給食の先生から心ない言葉を書かれることもなくなり、
私のストレスも随分と減りました。

こうして自分で子育てを経験してみると、
今までは想像だった保護者のみなさんのお気持ちや状況が
リアルに感じられるようになり、少し視野が広がった気がしています。
子供が喜んで通う場がある事がこんなに嬉しくて、有難いなんて、
よくお母様方から声を掛けて頂いていましたが、
産んで初めて実感が伴った感じです。
これまでダウン症の人たちが喜ぶ事に集中して来ましたが、
結果的にそれが保護者やご家族の方達の喜びや安心にも繋がるんだ、
という事も、つくづく感じています。

この春アトリエのスタッフや体制が変わって、
アトリエに通われている保護者の方の中には
不安を持たれている方もいらっしゃると思います。
皆さんのお気持ちを受け止めるのは大変だろうな、
という事は去年から想像、予想をしつつ、
それでも月の後半を若手スタッフ+菅野さんに任せる形に
踏み切ったのには色々な理由がありますが、
1番はみんなの将来に向けて1日も早く動き出したい、という思い、
そして2番目はスタッフを育成したい、しなくては、という現状からです。

私自身がそうでしたが、父のクラスを手伝っている時と、
自分のクラスを立ち上げた時では当然ながら意識が全然違い、
毎回アトリエの度に緊張で胃が飛び出しそうだった事を覚えています。
絶対休めない、というだけでも当時はかなりのプレッシャーでしたが、
さらに皆さんが時間とお金を掛けて通って下さる事が、
22歳の私には冷汗が出るほどのプレッシャーでした。
それは今も私と佐久間の中ですごく大事にしている部分です。
都内や都内近郊の土、日で混み合う電車を乗り継いで、
大切な休日をアトリエに充ててくださること、
ダウン症の人達にとっても、
普段忙しく働いているお父さんお母さんにとっても、
それがどれだけエネルギーを使う事か、毎回頭が下がる思いです。
アトリエを始めた当時、
まだ小さいダウン症のお子さんを連れて、
群馬県の奥の方からご家族総出で泊まりがけで通って下さった方がいました。
そんな熱心な方の存在に背中を押されて、毎回無我夢中でした。
これは長野の共働学舎にいた頃も同じでした。
誰も教えてくれず、ギリギリまで誰も責任を取ってくれない状況で、
人の命を預かるという状況に立たされた時、
人は文字通り必死に目の前の相手と向き合うしかありません。
相手に育ててもらう以外ないのかも知れないと思います。
人を育てる為にはそういう状況や環境を
安全策を張りつつ意図的に作らなければいけないのかも、
とここ数年サクマと話していたのでした。

今まで色々なスタッフやスタッフ希望の人達と関わってきましたが、
正直、私達が納得のいく現場スタッフを育てる事は出来ませんでした。
なんでだろう、なんでだろう、お給料が安いから?だよね、やっぱり?
じゃスタッフの為に出稼ぎしないとね、
いやでも待てよ、オレ学舎で月2万で働いてたよ、自由時間ゼロ。
じゃ何が違うんだろ、気合い?
とかぐるぐると模索していて、やっと気付いた事がありました。

ま、薄々感じてはいたのですが、
そもそも私達なんかが育てようと思っていたから育たないんだ、って事です。
私達がそうであったように、
アトリエのスタッフはダウン症の人たちから教わらなくてはいけません。
彼らの心に寄添った時に初めて見えて来る豊かな世界、
そこを守りたい、伝えたい、と自分が心から思える経験を
どれだけ多く出来るか、それに尽きるんじゃなかろうかと。


その為には彼らと密に過ごす瞬間を沢山作らなくてはいけません。
スタッフは誰かに頼りたくても頼れない状況の中で相手と真剣に向き合い、
深い信頼関係が生まれるという経験、体験を沢山重ねてほしいと思います。
東京アトリエを初めてイサに任せる日の前日、サクマ親父は三重で
「あー緊張して吐きそう・・・自分でやった方がどんだけ気が楽か・・・」
と1日どんよりしてました。笑
心配とはまた違う、なんだか変な気持ちですが、この大胆な方法によって、
ついに人材育成成功!自分達は何もしてないけど!
と近々思える事を期待しています。

そして私達は、これまで現場で見て来たこと、感じてきた事、
また外で感じてきた彼らに対する無理解な扱いを、
見なかった事には出来ません。
半ば彼ら自身から出て来た「ダウンズタウン」プロジェクトを
実際になんとか形にしたいと思っています。
その為には、今、三重で舵きりが出来る人が必要です。
私はまだ体半分を2歳児に取られていて、
責任のある仕事を担当出来ない状況なので、
月の半分、東京からサクマ親父を拝借する事にしました。
ただし、少しでもダウン症の人たちにとって負荷が掛かる事があれば、
いつでも東京へ戻れる体制にしています。

これまで以上に、
多くの方のご理解とご協力を得なくては成り立たない状況ですが、
全体的には良い方向に向かっていると思っています。
これから三重という土地で一歩でも夢に近付く為、
三重と東京の保護者の皆さまのお力を借りながら
子供達の将来の場を作っていきたいと思います。


保護者の皆さまはアトリエの事で心配ごと、
ご不安があれば、いつでもご遠慮なく仰ってくださいね。