2010/07/16

プレ組いよいよ夏休み!



こんにちは〜。

梅雨明けを控え、すでに結構暑い東京です。

皆さまのところはいかがでしょうか?

アトリエは平日のプレ・ダウンズタウンの活動が

昨日から夏休みに入りました。

今年も無事に前期を終了する事ができて、

ちょっとホッとしています。

いつも活動を応援してくださっている皆さま

本当にありがとうございます。



と、いう訳で最近のプレをご紹介しますね。







とある蒸し暑い日。

突如誕生した謎のことば。


したためたのはこのお方。

お馴染み、一筆屋の大ちゃんです。

この作品を目にした学生やお客様からは

「わかる!なんとなくわかる!」と共感の嵐。

人の潜在意識をことばにしてしまう妙技、

そしてこの愛くるしいフォント。

本人はあくまでポーカーフェイス。


これまでの一筆コレクションを確認しつつ、

次の作品にとりかかる事も多し。

ネタがかぶってはいけませんからね。

だからアトリエの窓辺はいつもこんなです。

2、3個だった頃はお客様に祭壇と間違われたことも。

前期も大ちゃんは一杯参加したので、

作品もコンスタントに増えています。

9月からも、ひとつよろしくです。



こちらは立体に取り組むハルコさん。

はさみをチョキチョキすると、口も同時にパクパク。

それにしても、今回はエラい事に挑戦しています。


貼ってます、貼ってます。

さて何を作っているのでしょう。

写真がピンぼけでスミマセン。

言い訳をさせていただきますとですね、

ハルコさん、普段はのんびりなんですが、

貼る時は一瞬なんです!

なぜか動きがメチャメチャ早くなるんです!

ホントですって!

じゃーん!

「よしこ写真撮って!!」

この満足気な表情に、思わず私もニンマリ。

彼女が完成した時に記念撮影を求めるのは珍しいので、

よっぽど嬉しかったのだと思います。

作品が大きいのと、アトリエが狭いので、

一部しか入りませんでしたが・・・

答えは冷蔵庫!

もちろん故障していて使用出来ないものです。

本人の心の準備も入れると1年掛かりの大作。

こんな大きなものに取り組みたいと言い出すなんて、

4、5年前では考えられない事でした。

心も体も強くなってきたんだなーと、

スタッフも感無量の1日でした。


こちらはアキさんの間取り図です。

ハットリ君を見た翌日にはカラクリ屋敷、

ドラえもんを見たら押し入れのある和風建築、

クレヨンしんちゃんの家のタンスの角を見ただけで、

部屋の全体像をイメージして描く、描ける。

ガウディから始まったアキさんの想像力に応用力が伴って、

私達の想像を遥かに上回る日が続きます。

久しぶりに付いていくのに必死です。


なんと言っても、この気迫。

イメージの源泉、ここに見たり。

頭のリボンは「ひらめく用」。



おやつに入る時は、こう。

コミカルさと真剣さの絶妙なバランスは昔から。



そして再びおシゴトモード。

本人曰く「間取り図設計事務所」なのです。

参考文献は、目下「巨匠の宿」(著/稲葉なおと 新潮社)です。

私達の私物はいつも思わぬタイミングで素材になるので、

最近は最初から素材になりそうなものを選んでいます。

彼らと同じものに興味を持って見ると、

作品も違った角度から見れたりして、

結果、一石二鳥です。



アキさんが本気の時は通称「社長席」へ。

「窓の緑で、色、研究するお。」

さすが社長、キレのあるセリフです。

ちなみに右にあるピンクの物体は、

足が疲れた時にむくみを取るものです。

朝、空気入れと共に自宅から持参したのを見て、

シゴトに対する並々ならぬ気合いを感じました。

「よしこさんも使って!気持ちい〜よ〜う。」

との誘惑に負け、私も借りてみました。

アキさんが買ったのは片足分だけだったので、

欲を言えば、両足あればもっといいなーと思いました。

もちろん気持ちよかったです。



ユウちゃんがプレに通い始めて

あっと言う間に3ヶ月が経ちました。

いつも明るくて優しいユウちゃんが加わったおかげで、

プレの空気は以前に増して豊かになりました。



とにかくアトリエで笑いが絶えないのです。

1日6時間×週3で笑いが絶えない状況って

普通に生活しているとなかなかないと思いますが、

これは結構すごい事じゃないか、と最近思っています。

その場にいる人は、絶対脳が活性化しているんじゃないかと。

笑いすぎて酸欠になりそうな事を除いては、

多分体にいいんじゃないかと。

茂木さんとか養老さんとかに、聞いてみたいところです。



まあ、こんな風景にも慣れてはきましたが、

まだまだ気を抜けない状況です。

私が仕事の打ち合わせから帰ると、

ソファにこういう人が座っていたりします。

本人至ってフツウの為、真顔ですから、

私だけ笑うのも失礼だ、とか思いながら、

どうしてもププッとなってしまいます。

まだまだ修行が足りません。



そしておもむろに始まる大ちゃんとの会話。

「な!」で始まり

「な!」で終わる。

私達が入る余地も必要もない、

ダウン症の人達同士でしか出来ない、

完璧で美しいコミュニケーションです。

ちょっと、感動します。



この頃また参加してくれているあっちゃんです。

相変わらず可愛いです。

この日はオモシロくなってますが。

こう見えても最近ちょっと疲れ気味なので、

みんなとスタッフで力を合わせて

あっちゃんにパワーを充電しています。



充電が完了すると、みんなに恩返し。

「アッちゃんは元気なのかー?泣いてないのかー?」

といつも心配してくれるユウちゃんに、

おやつのお裾分けです。

「あーん。」「パクッ」

ユウちゃん待ちきれずに、自ら近づいてます。




こんな心温まる交流が

至るところで見られた前期のプレでした。

様々な状況、状態の子が不規則に参加する中で、

彼らの持つ秩序は決して崩れることがなく、

お互いを思いやる彼らの柔軟で自然な対応に、

スタッフの方が何度救われたか分かりません。

教えられることばかりの日々の中、

改めて現場の持つ力、重要性を思い知った前期でもありました。

スタッフ養成に試行錯誤の日々でもありました。

色々考えたり、伝えてみたりしましたが、

アトリエのスタッフの基本姿勢は

ダウン症の人たちから学ぶ事、

その為にいつも謙虚であること、

それに尽きる気がします。


それにしても、

現場を言語化する事は私には難しすぎて

トホホな気分になります。


さてさて、明日も絵のクラス。

がんばりまーす!


皆さま良い3連休をお過ごしくださいませ〜。