2010/07/28

選定とか整理とか。

こんばんは。犬です。

ユウちゃんは僕のことを「かぶとむし」だと思っています。

ま、なんだっていいんですけどね。

とりあえず、夏バテ中です。



さてさて、

本日2回目のブログとなると、なんとなく

「ただいま〜」って気分です。

なぜこんなに焦り気味で更新をしているのかと言いますと、

7月31日から東京クラスの人達が参加してくれる

「夏期講座&合宿in三重」が始まるからです!

明日は朝8時に車で出発なのです。

ペーパードライバーの男子2人を乗せ、

私が三重まで1人ドライブという、半ば罰ゲーム状態で向かいます・・・。

そんな事でして、

アップするネタがてんこ盛りになる前に、

ちゃんと更新しなくては、と、こういう訳です。

若干がんばってます。

自分の荷作りは全然出来ていませんが、

合宿で子供達や学生達に必要な物は準備はしたので、

なんとかなるでしょう。

後は野となれ山となれ、です。

あ、ヤケになっている訳では決してないです。

あえて余裕と言わせていただきます。

当日はテンヤワンヤ確実ですけどね。

でも、なんか楽しみです。



さて、本題です。

7月21日〜4日間、多摩美校内にて、

東京アトリエの全ての作品整理と選定作業、

そして新しい倉庫へ移動を行いました。

もの凄い激務でしたが、

日頃1人の生徒の作品をまとめて見る機会は少ないので、

改めて彼らの世界観に驚いた4日間でもありました。

写真はユウちゃんの作品を選定している様子です。

栗ちゃんが撮影してくれました。



これはリョウちゃんの作品郡のほんの一部。

「まとまった作品をぜひ見たいです!」と、

率先して作業を手伝いに来てくれた学生達も、

思わずため息です。

アトリエで制作現場を見ている時は、

本人の強烈なキャラで見失いがちの学生も多かったようですが、

「こうして見ると、本当に凄いですね。」

「1人ひとりの世界がしっかり作品に現れていたんですね。」

と、改めて感動していました。

実はそういう体験をして欲しくて学生達に声を掛けた、

という下心もあったので、

ただのツライ労働に終わらずに済んで良かったと、

内心ホッとしたのでした。



目が疲れた時にダントツ人気なのがシュウちゃん作品。

彼の作品には独特の間があって、

絶えず、風や、雲、水が描かれているせいか、

大量に見ると、むしろ癒しを覚える作品群です。

しかもタイトルがセンス抜群なので、

思わずみんなで爆笑。

絶対マネ出来ない、シュウちゃんにしか作れない世界です。

疲れが吹っ飛ぶ、ありがたい作品です。




第1選定はこういう風にして、

大まかに選別します。

近くで長く見ると分からなくなる事があるので、

瞬時に判断します。

私がこんなに素早く動くのは珍しいです。


第2選定は40枚位づつ並べて、

ひきで見て、近くでも見て、完成度の高い作品を選びます。



そこから第3選定として、

今年と来年に企画されている展示向けの作品を

大まかに選び出します。


多い人は何百点も作品があるので、

立ったり座ったりして床に作品を並べる学生も

集中力をキープしながら選ぶ私達にとっても、

これは大変な仕事です。

作業×37名分=数千点の作品です。



ようやく3日間の整理を終え、最終日は移動です。

今回大活躍してくれたイガラシ君です。

レンタカーで大きい車を借りてくれて、

作品の積み降ろしを手伝ってくれて

運転してくれて、返して来てくれて、

ありがとう!ありがとう!



そして今回も前日参加してくれた学生イサ。(右)

吉本さんを持って来たイサ、でもあります。

彼は本当にえらかったです。

毎度大変な仕事を快く手伝ってくれて早4年。

居てくれるだけで心強い存在になりつつあります。

いつもありがとね!

今回手伝ってくれた他の学生メンバーは

エクセル、モロちゃん、ミヒロ、飛び入りスナフ、冷やかしのナカオくんです。

元気いっぱいに手伝ってくれました。

もちろん栗ちゃんもです。

研究所の金子さんと濱田さんは、

ちょうどみんなのブドウ糖が切れた頃に、

ナイスなタイミングでジュースを差し入れして下さったり、

メディアホールを借りる手続きをして下さったり、

たくさんお世話になりました。

今回も、多くの皆さまの支えで無事終えられた作品選定、整理作業でした。

そして何よりお世話になったのは、

ピンチな期間(多摩美に置けなくなった時)に、

快く個人のアトリエスペースに作品を置かせて下さった

石倉さんのお母様です。

本当にありがとうございました。

このご恩は、いつか必ずや!!と思っています。


さて、荷造りして、そろそろ寝ます。

みなさん、夏バテに気をつけてくださいね。




2010/07/27

作品選定前の日々。



こんにちは〜。

厳しい暑さが続いていますが、

皆さまお元気でしょうか?

晴れたり、雨が降ったり、雷が鳴ったり、

お天気が目まぐるしく変わる日は、

夕焼け空がキレイだったりしますよね。





さてさて、皆さまにご心配をお掛けしてしまった夏風邪は、

忙しさと重なって、途中パニックになりかけましたが、

おかげ様でほぼ治りました!

いやー人間の治癒力ってホントすごい、と感じています。

ダウン夫妻(学生達から付けられたあだ名です・・)に

温かい言葉をかけて下さった皆さん、

どうもありがとうございました。染みました、心に。

で、この写真の大量のブルーベリーはですね、

私達が寝込んでいる隙にあっちゃんのお母さんが

コッソリとガレージに届けて下さったという、泣ける一品です。

しかもご出勤前にです!

嬉しいサプライズすぎます!

新手のサンタクロースかと思いました。

熱で食欲ゼロだったダウン夫妻の目には、

まるで栄養ドリンクのように映り、

ひたすらパクパク食べて、寝て、仕上げに薬を飲んで、

この通り元気になったのでした。

ありがたや、ありがたや、です。

平野さん、ごちそうさまでした!



話は変わって、先日、芸術人類学研究所でいつも

とってもお世話になっている石倉さんの

ご結婚パーティに出席させていただきました。

石倉さんは、研究所に関わっている多種多様な人達の間に立って、

物事が円滑に進むよう取り計らってくださる人です。

これはものすごく大変なハズなのに、

いつも笑顔の石倉さん。

私も見習わなくてはいけません。

奥様はアノニマスタジオの編集者さん。

可愛くてカッコいい方です。

長いお付き合いを経て、

晴れてご結婚の日を迎えられた石倉さんは

とっても嬉しそうで、私までウルッときました。

よかったなーと、心から思いました。

当日、石倉さんは嬉し過ぎたせいか、

のびた君みたいな顔になってますけど、

あえてこの写真をご紹介したいと思います。

「純朴」という言葉がぴったりの石倉さんと

「聡明」という言葉がぴったりの奥様。

これからはお互いに夫婦ぐるみのお付き合いになりそうです。

末永くお幸せになってくださいね。

おめでとうございます!!


突然ですが、先日嬉しいお中元が届きました。

いつもお世話になっている築地「うおがし銘茶」さんからです。

築地だけでなく、銀座にもお店があります。

自称お茶屋の娘、葉(よう)さんからの達筆お手紙入りです。

葉さんの手書きの字はいつもスラリとしていて、

私にはとっても書けないオトナの字なので、

お手紙をいただく度、習字を習いたくなる衝動にかられます。

筆まめとは、葉さんのような方のことを言うのだと思います。

用事があってもメールよりお手紙でやりとりする、

そんなちょっとした所に老舗の余裕を感じます。

心とこころが繋がったり、お互いの信頼関係を築くって事は、

本来、丁寧に時間をかけていくことだったよね、と

時には反省したりもします。


そして頂き物の中味は缶タイプのお茶でした!

本格茶がお手軽に飲めるなんて、嬉しい!

しかも来週は作品選定&整理&移動という肉体労働が待っている!

という嬉しいタイミングで届いたので、

早速スタッフと学生達でグビグビと飲ませて頂くことに決定。


遂に選定日当日。

窓のないだだっ広いグレーの部屋での作業は気が滅入る、

という訳で、急きょ学生イサが連れて、いや、運んできたのは

吉本の隆明さん。

これは糸井重里さんが作った吉本さんの講演全集です。

いろんな意味で、重いです。しかし、

「ダウン症の人たちの作品を選定するってことは、こーゆーことでしょう!」

という訳の分からないテンションに、

手伝いに来てくれた学生達も全員一致で頷き、

4日間の作業を見守る係として、勝手に任命させていただきました。

どっちにも集中出来ないので、講演は聴きません。

ただただ、作業を見守る吉本さん。

緊張感も違うってもんです。

さて、ちょっとブログが長くなったので、

ここで一旦一休みします。

選定作業はあとでアップしますよー。


2010/07/20

7月20日〜23日 アトリエ連絡先




三重から芥子の花みたいな写真が届きました。

毒々しい赤ですね〜。キレイですね〜。

日に日に暑さが増していますが、皆様お元気でしょうか。

この暑い中、私とサクマ君は日曜の夜から夏風邪をひき、

珍しく熱を出し暑苦しい2日間を過ごしました。

夫婦で共倒れすると色々な事が大変です。犬の散歩とか・・・。

とはいえ、うかうか寝込んでいられたのも海の日のみ!

早速今日はお薬に頼って選定準備に奔走しています。

今週、東京アトリエは作品選定、整理、移動Weekに突入しているのです。

なんでこんな暑い時にセッティングしてしまったのか・・・

後悔先にたたず。

お手伝いしてくれる学生達&撮影隊長の和田さんには大変申し訳ないですが、

そこは暑さの勢いで乗り切ろうと思います!

という訳で、

アトリエ関係者の皆さまには大変ご迷惑をお掛けしますが、

21日〜23日の3日間、

東京アトリエの電話は留守電&メールもチェック出来ない状態になります。

スタッフ総出で多摩美におります。

8時〜21時まで、という事は、ほとんど留守ですので、

お急ぎのご用件があって私の携帯番号をご存知の方は、

携帯まで直接ご連絡をくださいますようお願いします。

作業する部屋の具合や、集中の度合いによっては

圏外、電源オフになっているかも知れません。

その時には更にお手数ですが、

芸術人類学研究所までご伝言をいただけると助かります。 
    ↓
電話番号 0426−679−5697


ではでは、皆様夏バテ、夏風邪にはくれぐれも気をつけてくださいね。

明日は朝からがんばります!

あ、ちなみに明日は誕生日です!

2010/07/16

プレ組いよいよ夏休み!



こんにちは〜。

梅雨明けを控え、すでに結構暑い東京です。

皆さまのところはいかがでしょうか?

アトリエは平日のプレ・ダウンズタウンの活動が

昨日から夏休みに入りました。

今年も無事に前期を終了する事ができて、

ちょっとホッとしています。

いつも活動を応援してくださっている皆さま

本当にありがとうございます。



と、いう訳で最近のプレをご紹介しますね。







とある蒸し暑い日。

突如誕生した謎のことば。


したためたのはこのお方。

お馴染み、一筆屋の大ちゃんです。

この作品を目にした学生やお客様からは

「わかる!なんとなくわかる!」と共感の嵐。

人の潜在意識をことばにしてしまう妙技、

そしてこの愛くるしいフォント。

本人はあくまでポーカーフェイス。


これまでの一筆コレクションを確認しつつ、

次の作品にとりかかる事も多し。

ネタがかぶってはいけませんからね。

だからアトリエの窓辺はいつもこんなです。

2、3個だった頃はお客様に祭壇と間違われたことも。

前期も大ちゃんは一杯参加したので、

作品もコンスタントに増えています。

9月からも、ひとつよろしくです。



こちらは立体に取り組むハルコさん。

はさみをチョキチョキすると、口も同時にパクパク。

それにしても、今回はエラい事に挑戦しています。


貼ってます、貼ってます。

さて何を作っているのでしょう。

写真がピンぼけでスミマセン。

言い訳をさせていただきますとですね、

ハルコさん、普段はのんびりなんですが、

貼る時は一瞬なんです!

なぜか動きがメチャメチャ早くなるんです!

ホントですって!

じゃーん!

「よしこ写真撮って!!」

この満足気な表情に、思わず私もニンマリ。

彼女が完成した時に記念撮影を求めるのは珍しいので、

よっぽど嬉しかったのだと思います。

作品が大きいのと、アトリエが狭いので、

一部しか入りませんでしたが・・・

答えは冷蔵庫!

もちろん故障していて使用出来ないものです。

本人の心の準備も入れると1年掛かりの大作。

こんな大きなものに取り組みたいと言い出すなんて、

4、5年前では考えられない事でした。

心も体も強くなってきたんだなーと、

スタッフも感無量の1日でした。


こちらはアキさんの間取り図です。

ハットリ君を見た翌日にはカラクリ屋敷、

ドラえもんを見たら押し入れのある和風建築、

クレヨンしんちゃんの家のタンスの角を見ただけで、

部屋の全体像をイメージして描く、描ける。

ガウディから始まったアキさんの想像力に応用力が伴って、

私達の想像を遥かに上回る日が続きます。

久しぶりに付いていくのに必死です。


なんと言っても、この気迫。

イメージの源泉、ここに見たり。

頭のリボンは「ひらめく用」。



おやつに入る時は、こう。

コミカルさと真剣さの絶妙なバランスは昔から。



そして再びおシゴトモード。

本人曰く「間取り図設計事務所」なのです。

参考文献は、目下「巨匠の宿」(著/稲葉なおと 新潮社)です。

私達の私物はいつも思わぬタイミングで素材になるので、

最近は最初から素材になりそうなものを選んでいます。

彼らと同じものに興味を持って見ると、

作品も違った角度から見れたりして、

結果、一石二鳥です。



アキさんが本気の時は通称「社長席」へ。

「窓の緑で、色、研究するお。」

さすが社長、キレのあるセリフです。

ちなみに右にあるピンクの物体は、

足が疲れた時にむくみを取るものです。

朝、空気入れと共に自宅から持参したのを見て、

シゴトに対する並々ならぬ気合いを感じました。

「よしこさんも使って!気持ちい〜よ〜う。」

との誘惑に負け、私も借りてみました。

アキさんが買ったのは片足分だけだったので、

欲を言えば、両足あればもっといいなーと思いました。

もちろん気持ちよかったです。



ユウちゃんがプレに通い始めて

あっと言う間に3ヶ月が経ちました。

いつも明るくて優しいユウちゃんが加わったおかげで、

プレの空気は以前に増して豊かになりました。



とにかくアトリエで笑いが絶えないのです。

1日6時間×週3で笑いが絶えない状況って

普通に生活しているとなかなかないと思いますが、

これは結構すごい事じゃないか、と最近思っています。

その場にいる人は、絶対脳が活性化しているんじゃないかと。

笑いすぎて酸欠になりそうな事を除いては、

多分体にいいんじゃないかと。

茂木さんとか養老さんとかに、聞いてみたいところです。



まあ、こんな風景にも慣れてはきましたが、

まだまだ気を抜けない状況です。

私が仕事の打ち合わせから帰ると、

ソファにこういう人が座っていたりします。

本人至ってフツウの為、真顔ですから、

私だけ笑うのも失礼だ、とか思いながら、

どうしてもププッとなってしまいます。

まだまだ修行が足りません。



そしておもむろに始まる大ちゃんとの会話。

「な!」で始まり

「な!」で終わる。

私達が入る余地も必要もない、

ダウン症の人達同士でしか出来ない、

完璧で美しいコミュニケーションです。

ちょっと、感動します。



この頃また参加してくれているあっちゃんです。

相変わらず可愛いです。

この日はオモシロくなってますが。

こう見えても最近ちょっと疲れ気味なので、

みんなとスタッフで力を合わせて

あっちゃんにパワーを充電しています。



充電が完了すると、みんなに恩返し。

「アッちゃんは元気なのかー?泣いてないのかー?」

といつも心配してくれるユウちゃんに、

おやつのお裾分けです。

「あーん。」「パクッ」

ユウちゃん待ちきれずに、自ら近づいてます。




こんな心温まる交流が

至るところで見られた前期のプレでした。

様々な状況、状態の子が不規則に参加する中で、

彼らの持つ秩序は決して崩れることがなく、

お互いを思いやる彼らの柔軟で自然な対応に、

スタッフの方が何度救われたか分かりません。

教えられることばかりの日々の中、

改めて現場の持つ力、重要性を思い知った前期でもありました。

スタッフ養成に試行錯誤の日々でもありました。

色々考えたり、伝えてみたりしましたが、

アトリエのスタッフの基本姿勢は

ダウン症の人たちから学ぶ事、

その為にいつも謙虚であること、

それに尽きる気がします。


それにしても、

現場を言語化する事は私には難しすぎて

トホホな気分になります。


さてさて、明日も絵のクラス。

がんばりまーす!


皆さま良い3連休をお過ごしくださいませ〜。











2010/07/06

写真いっぱいで絵のクラスその1




ひゃ〜 こんにちは!

あっという間に1ヶ月経っちゃいました。

気付けばしっかり梅雨入りしていますね。

紫蘇や大根おろしが体に沁みる今日この頃です。

皆さまお元気でしょうか?



この季節、紫陽花も渋くて好きですが、

私はこの花も好きです。名前わからないんですが。



さてさて、今回は久しぶりなので写真いっぱいです。

先日三重から届いた夕焼けです。

すごい!空と海が同じです。

写真でこれですからね。

絶対、本物はスゴかったに決まってます。



で、こっちは私が撮った写真。

今日は夕焼けキレイになりそう、と思った時の1枚。

東京も美しい夕焼けの日が続いていたので、

私も撮っていたのでした。

佐藤家は昔から夕焼けに目がないのです。

さっきの10分後位。

写真では色が全然うまくいってませんが、

透き通ったブルーに淡いピンクがかかって、

この世のものとは思えぬ美しさ。


あっちの空。

空が火事みたいになってました。

ホントは電信柱に登って見たい位でしたが、

大人なので、そこは我慢。

変な映画を見るよりよっぽど満足の20分でした。

と、夕焼けにも感動しつつ、

最近改めてみんなの創作意欲や

作品の完成度の高さに感動しています。

今日は久しぶりに絵のクラスの写真をご紹介します。

いつも平日クラスの紹介になりがちなのは、

もちろん一緒に過ごす時間が長い事もありますが、

土、日のクラスは準備や片付けを入れると

朝8時〜6時頃まで目一杯なので、

ブログを書く余力がない内に月曜が来てしまうという・・・。

1週間って、あっという間すぎます〜。


アトリエに来た頃

「オレは絵ヘタクソなんだよ。みんなが言うんだよ。」

と消極的だったマー君。

どうやら小学校のお友達の言葉を気にしているようでした。

アトリエに来て数ヶ月経った今、

目にも声にも自信が溢れ、勢い良くロボットを描いています。

「どうだ!うまいだろう!オレ、サイコーだぜ!」

遂に先日こんなセリフを聞く事が出来ました。

嬉しさと同時にホッと一安心。

ここまで来れば後は自分の力でどんどん伸びます。

私達スタッフの役割は、

最小限の力で、相手の力を最大限引き出すこと。

その為に最大限の努力をすることです。



5歳から通ってくれているユーキちゃんも

あっという間に中学生。早い!早すぎる!

相変わらずの集中力とエネルギーに毎回新鮮な驚きを覚えます。

一体どこから出て来るんだ!?

と、謎は年々深まるばかり。


最近すっかりお姉さんになったマミさん。

真剣な表情の時間が増えてきました。

「見ないで見ないで!一人で描くから出来るまで見ないで!」

と、完成するまでなかなか見せてくれませんが、

カメラを構えると快く撮らせてくれます。

というか、撮らないと怒られます・・・。



貫禄十分のケイ君も

作品と向き合う時間が圧倒的に長くなりました。

自分の世界を楽しめるようになってきたら、

アトリエではオトナの仲間入り。

彼のスピードにサクマ君も息を飲んで見守ります。

絵を描いた後は「粘土鮨屋」の大将に早変わり。



お馴染みのシンちゃんも、絶好調です。

ちなみにこの作品タイトルは

「ナゴヒレ(アトリエ)のサクマさん」

実は一文字も合ってないのに、

なぜか伝わる、ナゴヒレ。


先週一足先に七夕の絵を描いたナオちゃん。

彼女の季節感の鋭さにはいつも驚かされます。

凄く寒い日に梅を描いたり、桜を描いたりしても、

ちゃんとその1週間後位に、梅や桜が咲くのです。

絶対音感があるならば、絶対季節感みたいなのを持っている気がします。

ちなみに梅雨入り前の頃にくれたお手紙は


「夏の天気が梅雨なので音気温(おときおん)を

 上がっていますけど、気を付けて下さいね!」


もちろん、音気温部分は本人によるフリガナ付き。

ありがとう、ナオちゃん。

音気温に気をつけます。


こちらもすっかり大人びて来たサトちゃん。

やっぱり女の子の成長は早い気がします。

社会科の授業で習った事をテーマに描く日々。

先日はドアを開けるなり、ものすごい笑顔で

「広島の原爆描く!次回は長崎!」と宣言。

ちなみにちょっと前までは縄文時代と弥生時代でした。

「弘法大使が新世界に行きたがってる!」等々、

ヒミツの歴史を教えてくれるので、

かなり勉強になります。


ポニョが大好きなカナちゃんに、

毎回リョウちゃんが歌ってくれる歌は妙にリアル。

「ポーニョポーニョポニョ♪鮭の子♬」

歌を聴きながら完成したカナちゃんの作品は、

「もののけ姫!」


埼玉県から通ってくれているサトヤンです。

この人は凄いセンスを持っています。

どの絵をとっても完璧。

お昼ご飯の事を考えながらも、

筆を淀みなく進め、ふっと一息。

「でったー(出来た)。」

一連の流れはとても自然です。


お待たせしました!ユウちゃんです。

相変わらず会った人を全員虜にする男、ユウちゃんです。

最近の口癖は、

「なーんだよー(超スローで)。木曜日と金曜日は

 アトリエやってないのかよーーーーお。」

そこで私が「ごめんね〜お休みで〜。」と言うと

「うんっ!いーよー!」

と、とびきりの笑顔で許してくれます。

いい人です。

いい人と出会えて、よかったです。



千葉から通ってくれているスグル君。

筆に力が入り、勢いも出てきました。

表情も豊かになって、絵を描き終わると

おしゃべりを沢山してくれるようになりました。

ダウン症の人達にとって、

絵を描く事はコミュニケーションと同じです。

作品を通して見る人と心が通じ合った時、

それは大きな喜びと自信に繋がって

心がぐーんと成長します。

私達も嬉しい瞬間です。



毎回「たらいま〜!!」と登場するマイちゃん。

スタッフも学生も思わず「おかえり!!」

一瞬で席につくと間髪入れずにスタート。

小さい子は体全体で描くので作品もダイナミックです。

前に揺れたり横に揺れたり、

風のように描き、風のようにピタッと終わります。

ダウン症の人たち特有のリズムは、

5歳であろうと30歳であろうと共通しているので、

小さい子でもやっぱり凄いなと思わされます。



リョウちゃんです。

彼の制作ペースは全く崩れることがなく、いつも一定。

筆を丁寧に紙の上に置いていく様は、職人のよう。

とは言え、お喋りも同時進行なので尚更すごいです。

前回の会話はこんな具合でした。

「メール来てた」

ー 誰から? ー

「猫。」

・・・多分、本当だと思います。



いつもタイトルが衝撃的なモエちゃん。

あっという間に描き上げて

「題名は〜自分のない羽ばたけるモチヴェーション!」

お父さんも毎回びっくり。

彼女の言語感覚には最初から驚かされていましたが、

いつ聞いてもビックリします。

「色、優しいから大切です。」

「雨雲が空を歩いてる。」

などなど、素敵なフレーズが続々誕生します。

糸井さんも、ちょっと適わない気がします。



モエちゃんの先輩にあたるハルコさん。

プレの日だけでなく、絵の日も全開です。

何が全開か分からない位、エネルギー溢れています。

最近は学生のゆりあとデートする事を妄想、

いや、想像しながらバイキンマンを描き続けています。

(ゆりあが初めてアトリエに着た時に黒い服を着ていたから

 ゆりあ=バイキンマンの一派だと思っている模様)

ゆりあ、遊びに来てね!


描いている内に、

絵と顔が同じになってしまったシュウちゃんです。

みんなを優しく、時に厳しく見守る兄貴的な存在。

かと思いきや、

オトボケな一面も結構な頻度で出くわします。

こないだは、

「オレの姉ちゃん、英語パラパラだから。」

と、超マジメな顔で教えてくれました。

「ペラペラの上ってパラパラなんだ!」

と言ったら

「うん、そう。」

と、これまたクールな表情。

兄貴の言葉には、いつも説得力があります。



ラストはエイコちゃん。

普段はシゴトが忙しいので、

絵の時間がリフレッシュになっているみたいです。

この日描いていたのは、なんと、

「逆さまの虹〜!」

そ、そう来たか・・・!!


こういった普段絶対思いつかないような事が

アトリエでは日常だったりするので、

最近なんだか分からなくなってきました。

逆さまの虹の中で英語をパラパラ喋りながらお茶をする、

そういう光景が自然に見られるのが、きっと

Down'sTown なんだと思います。

素敵すぎる・・・。

早く実現したいと思います。


と、こんな様子を笑いを堪えながら撮影しているのは

TBSのディレクター和田さん。

もうかれこれ3年目のお付き合いです。

番組にするか、しないかを決めないまま、

こんなにアトリエに通っている人はさすがに初めてです。

ある時期、急に夜、フルーツを持って来ては

「絵を見せて下さい。」

と言う純粋な人になりかけましたが、

最近はまたカメラを持って頻繁に登場しています。

今後の雲行きでは、もっと激しく出入りする事に

なるかも知れないし、ならないかも知れません。

私はどっちでもいいのですが、

撮る人は早く結果が知りたいようです。

テレビの企画を1本通すのは、

何回も何回もプレゼンをしてエラい大変な事なんだと、

和田さんと一緒にバタバタしながら思い知っています。

果たしてアトリエの実践を言葉や映像にして

万人に分かり易く伝える事が出来るのか、

私には分かりませんが、

出来たらすごいな、と思います。

出来ないのなら、やりたくないのが本音です。

(すでに10回位和田さんに言ってますが)

ただ、やってみなきゃ分からない、という事もあるので、

その辺は微妙です。

こうなったらギャンブルに近いです。

なるべく、和田さんとケンカにならないように頑張ります。

なったらサクマ君に止めてもらいます。

ま、決まったらの話ですが。



この方もディレクターさん。

こちらはNHKエンタープライズの吉川さん。

吉川さんも「撮るか撮らないか分からないけど撮ってる」人です。

お若くて、可愛くて、とっても熱心です。

8月に三重で行う夏合宿にも来る事になりました。

カメラを持っていない時には、

バーベキューを手伝ってもらおうと思います。

吉川さん、よろしくね。


と、最近のアトリエはこんな感じです。

絵のクラスは全部で35人在籍しているので

今回は追いつかなかったですが、

また絵のクラス第2弾をご紹介したいと思います。


久々の長ブログをご覧下さって、ありがとうございました〜。

明日はアトリエで七夕をします★☆