2008/03/26

*チビパンフ*


きのうデザインが到着しました。
今回届いたのは、通称チビパンフ。
「5カ年計画チビパンフレット」です。
最初のデザインが届く日は、
いつも首を長くしてソワソワしてしまいます。
とーっても楽しみなのです。
Down'sTown関連のデザインを最初から
担当して下さっているデザイナーの小林さんは、
こちらのイメージを瞬時に掴みとって下さって、
さらに私なんかの予想を遥かに飛び越えた
へー!と驚くステキな形にして下さるのです。
毎回へー!と思わせるということは
実はスゴいと思います。

これはダウン症の人たちの創作現場とも似ています。
こちらが想像していなかった色や形が思わぬ方向から
ポーンと現れた時の驚き。
それが完成された美しさと気付いた瞬間の驚き。
とても静かな驚きです。
人間の生命力をふるわせる程の驚きや、
心地よく深く納得させること、
ダウン症の人たちはそれが出来る人達だな、と
いつも感じています。
だからこそ、気持ちが落ち込んでいる人や、
体の具合が良くない人達の心にも響くのかも知れません。
確実に心に届く、ダウン症の人たちの作品には
そういう力があると思います。

そして本人も驚く程の作品が引き出される為には、
スタッフは絶えず彼らのイメージの傍にいて、
何を欲しているか、何を思っているか、
目の動き、呼吸、アトリエの外の気配にまで
耳を澄まし、彼らと一体となる必要があります。
教室の時間はみんなが自然体で
自由な心でいられるような空間作りに徹する、
それが私たちのいちばん大事なシゴトです。
草や木や、時には背中を押す風のように
さり気なく居ることに徹する、シゴトです。

素材を最大限に引き出し、
そのものの本質を伝える。

BOSCOの小林さんと私たちの仕事には
いろいろ共通点がある気がしています。
嬉しいです。

あ、いまチビパンフの校正が無事終わりました。
ついに入稿!
印刷が完成したらこのチビパンフを持って
Down'sTownに向け奔走の日々が始まります。
ちなみにこのパンフは、
世で言う「事業計画書」にあたるもの・・・。
難しい書類作りをしたことがないので、
こりゃ困ったー!と思っていたら、
「よしこさんの絵で十分ですよ〜。
絵で描けない人は文字で書くっちゅーことですから。」
とのこと。なるほど。
大切なのは相手にイメージを伝えることで、
その手段はいろいろあるのだった、と
気が楽になって
頭の中にある未来図を描いてみました。
でもこれ、ある方に宿題として提出したものだったので、
まさかリーフレットになるとは!
全然予想していなかった一品です。
もちろん、嬉しい予想外です。

ですので、
今日の写真は「事業計画書」なのです。
協力して下さっている皆さまに感謝です。

2008/03/25

えいご作業


最近、英語っぽい作業が多いです。
英語はとっても苦手なのですが、
どれもダウンズタウンの為なので、がんばってます。
写真はいまIAA*と共同で作っている
Down'sTown英版リーフレットの手描き文字。
字も絵も、みんな手描きです。
翻訳は多摩美の川上先生という翻訳の先生が
手伝って下さいました。感謝感激です。
これが出来たらBOSCOhttp://boscode.com/
素晴らしく信頼のおけるデザイナー小林さんへ
ちょっと慌てて送ります。
「そろそろ手描き文字の具合は・・・」と
IAAスタッフから親切に言われてしまったので、
暗黙の〆切を過ぎちゃったのかもしれません。
〆切をはっきり言われないシゴトの場合、
私の自主性に任せられているということでもあるので、
ちょっとドキドキです。

それにしても、
こんなにも早く海外と繋げる為の作業を
始められるとは、実は思っていませんでした。
とってもありがたいことです。
すでにDown'sTown実現に向けて、
見えない所でたくさんの方が動いて下さっています。
このエネルギーはどこからくるのだろう?
と不思議に思う瞬間がたくさんあります。
「動き始めるとき」が一番大変なのに、
この一番大変な時に、自分が培ってきた
大切な知恵や経験、エネルギーを
惜しみなく与えてくれるみなさんに
本当に感謝の思いでいっぱいです。
打ち合わせの時にも、
ついつい感動してしまうほどです。

英語の作業といえば、
先日英語の履歴書が必要になり、
これも急きょIAAのスタッフの方に
作成していただきました。
履歴書ぐらい英語で作れるようにならねば!
と反省しています。
私が英語圏の国に履歴書を送るなんて、
全く予想していなかった事態なので、
人生ってなにがあるかわからない、と
今年に入って何回も思っています。
避けていても、向こうから近づいてくる
ってこともあるのだな、と。

Down'sTownを立ち上げてから、
身の回りでこういうことが増えました。
どんなことがあっても、
どんな方にお会いしても勉強になります。
芯をブレないように持ち続けることの訓練、
のような日々でもあります。
大きな流れに自信をもって身を任せるためには、
流れが来た時の瞬時の判断力が必要で、
その為には日々アンテナ磨きが欠かせません。
いま私はその時期なんだな、と思っています。
寝ても覚めてもダウンズタウンです。

ことしは本格的に始動します!

*IAA=多摩美術大学 芸術人類学研究所
http://tamabi.ac.jp/iaa/

2008/03/21

志摩のアトリエより Vol,2



志摩のアトリエより Vol,1



伊勢志摩にある三重のアトリエから
春のお便りが届きました。
毎年この季節になると春先取りの三重チームから
ふっふっふ、いいでしょー。というメールが届きます。
もちろん、羨ましいです。
季節を傍で感じられる志摩のアトリエには
東京にはない良さがたっぷりなのです。
たぶん、いまが一番素敵な季節だと思います。
そんなわけで、
これからはロケーションの素晴らしい志摩アトリエからも
Blogでご報告していこうと思います!
カッコいい地下ギャラリーもありますから、
お近くまで行かれた際にはぜひお立ち寄り下さいね。
行く前には事前にお電話して下さいね。
けっこう人里離れたいいところにありますから、
突然人間がいると、びっくりしちゃいますからね。
ではチーム三重からのお便り↓を、どうぞ。


とてもよい季節になりました。
我が家の桜はとても早く咲きます。

今年はなんだかいろいろな花がいっぺんに咲いたみたい

水仙の黄、やぶ椿の赤、
仏の座の濃い紫、草の柔らかい緑

これから草や虫が大変!

2008/03/02

視察



「視察」というほど大げさなものではありませんが、
先日山梨へ行って来ました。

目的地はある方にお勧めしていただいた「清春芸術村」。
ここは、古くから銀座にある「吉井画廊」のオーナーである
吉井長三さんという方が、武者小路実篤や志賀直哉など
白樺派の芸術家たちが果たせなかった夢を実現すべく、
誕生させた場です。
また、見事な桜をみた小林秀雄がここに芸術村をつくるようにと、
親交のあった吉井さんへ伝えたとのことでした。
「清春」という地名にぴったりなこの場所には立派な桜の大木が
いくつもあり、春はさぞ壮観な眺めだろうな、と思いました。
素敵だな、と思ったのは、ここで泊まって創作したい人達には
コロニーも用意されているということです。
とても静かな環境で、ロケーションも素晴らしい場所でした。

今回、私たちは偶然にも吉井長三さんをご紹介いただける、
という非常に恵まれた状況の中で、まず、あえて自分だけで
行ってみました。ひとりの来訪者として「清春芸術村」を
体験してみたかったのです。それだけ「可能性」を感じていた
といってもいいと思います。
そして実際に見てみて、非常に考えさせられるものがありました。
今、私の中でずっとテーマである3つのこと、
「普遍性」「持続可能」「バランス」について
さらに深めなければいけない、と思っています。

今回は慌ただしく日帰りだったので、
春にまたゆっくり清春の桜を見ながら
「考え事」をしたいと思います。

美味しいおそばも食べることが出来て、
今回も勉強になった旅でした。

全てのことから学ぶ事がある、と
最近特にそう感じています。

写真は芸術村正面からの景色です。
美しい山々とポストの具合がなんとも言えず、
あえてこの1枚を・・・。