2013/03/26

集会所風ゲストハウス


皆さんこんにちは〜。
「てす」です。

スーパーの魚売り場で「ぬ!?」と思って(声も出てたかも)
思わず写メ撮っちゃいました。
こういう魚見ると、志摩って南国なのねって思います。
初めて見たんですけど。
やけに大きかったのでお値段は1141円。
これが大きい「てす」なのか、小さい「てす」なのか、
分かりませんが。
どうやって食べるんですかねぇ。
         
最近風が強いので、魚が少ない日もありますが、
少しずつ海も春のものが増えてきました。
この辺りは、冬から春に向けて「あおさ」という海苔の養殖が始まります。
真珠養殖のイカダの間に緑色のアオサがいっぱい育っていく様子は
英虞湾の風物詩でもあります。
キレイなんですよ、青い海に黄緑のアオサ。

3月に入ると若布の口開け(取っていいですよ〜という合図)と共に
「もう春やなぁ。」
という会話があちらこちらで聞こえます。
取っていい時期、いけない時期が決まっているので
町内放送で「明日午前7時より若布の口開けをします。」
と流れるまで、若布を取っちゃいけない決まりです。
伊勢エビも、あわびもみんな同じです。

こうして昔から取っていい量をちゃんと守っている事や、
適正量を知っていると言う事は大切な事だなーと思います。
神様がいる島の周りは取っちゃいけないとか、あるんです。
みんなが取らないからいっぱいあるのが分かっていても、
それは神様へのお供え物。誰も取りにいきません。

そろそろひじきも解禁で、いよいよ春本番です。

さて、海の話ばかりしちゃいましたが山のお話も。
実はですね、志摩アトリエはこの辺では山っぽいところになります。
と言っても下の海まで歩いて2分なんですけどね。
写真はアトリエ周辺です。こんな感じです。
それで一応、住所的には波切(なきり)の後に「とも山」って付きます。

そんな訳で山話の続きです。
上の写真はアトリエのすぐ傍にある「とも山集会所」。
いわゆる村の寄り合い所です。
この集会所が3月31日で役目を終了する事になりました。
そこで4月1日からアトリエ・エレマン・プレザンで使いませんか?
というお話を、市長さんが直々にご提案に来て下さいました。
今、修理する部分やその経費、維持費に関して市と調整中なのですが、
多分これからアトリエで借りる事になるだろう、という実況中継です。

中はデデーンと畳30畳敷き。
真ん中に襖を入れて二部屋に分けられるという大胆な作りです。
+キッチン、トイレ、納戸。
納戸にはもれなくお祭りの提灯とかが入ってます(笑)
お風呂がないので今の時点では近くのホテルの温泉に入る事になりそうですが、
合宿で家庭用のお風呂に順番で入っていると朝になってしまうので、
ま、それはそれでいいかな、と思ったり。
これも使いながら考えてみます。

ひとまず今年の夏合宿をスタートに、
ここはアトリエ関係者のゲストハウスにしたいな、と思っています。
これまで長期滞在をしたくても出来なかった主に東京の生徒さんや保護者の方、
もちろん三重の生徒たちもお泊まりしたかったらどうぞ、
学生ボランティアはぜひぜひ、
アトリエを訪問される方でご利用になりたい方もぜひ、
と、ひとまずそんな場として活用しつつ、
日々の使い道は、これから保護者の皆さんのご希望も聞きながら
考えていこうと思っています。
保護者のみなさーん、何かいい案あったら聞かせてくださいね。

ゲストハウスは兼ねてから必要と感じていた場でした。
夏になると開催している東京の生徒達を対象にした合宿は、
いつもアトリエの近くのいいホテルに宿泊していただくしかなくて
ちょっと心苦しかったり、
みんなから「もっと長く滞在したい」と言う声があったり、
仕事関係で佐藤家に泊まられるのお客さまが多かったり、
でも沢山だとお布団が足りなかったり、
学生たちに手伝って欲しいけど泊まってもらえる所がなかったり、
と、色々な事を考えると、
なんか1カ所必要だよね、1カ所あればねぇ・・・、
という事を何年も前から話してきたのでした。

それが叶おうとしている事は、本当に有難い限りです。
志摩市に感謝です。
ちょっと古いのでこれから手直ししながら使う予定です。
         
さてさて、春先という事もあって、
東京でも心や体が不調な子が出ているようですが、
私の方にも電話があったり、手紙が届いたりし始めています。
草木が芽吹く季節は、そんな子達にとって少し刺激が大きいのかも知れません。
毎年恒例とは言え、スタッフは神経を使う季節です。
本人やお家の方から夜中に電話が掛かってくる事もしばしば、なので、
携帯はいつもON、サクマ君とお互いに持っている最新情報を交換し、
何かあった時にはいつでも対応出来るように備える日々です。

そんな子達と接していると、
三重は遠いので簡単ではありませんが、
こっちに来れたらいいのにな、
少し休ませてあげたいな、
美味しいごはん作って一緒に食べたいな、
と、ただただ思います。
一度壊れた心が治るのは簡単ではありません。
でも、徹底して彼らのリズムに戻してあげる事で、
戻ってくること、防げることが沢山ある、と言う事も
アトリエの限られた実践の中でではありますが、
これまで何度も経験してきました。

本人の為に時間を割くだけでなく、
時にはご家族を説得したり、関わっている方々とお会いしたり、
そういう事はアトリエの時間外に行っているので、
気力、体力、根気、
そして何より彼らに対する愛情が必要不可欠ですが、
それだけでは足りない、ということも日々痛感してきました。
充分に対応してあげるには「場」と「人」そして「時間」が必要です。
「人」の部分に関しては、
時に、ご家族じゃない方がいい場合もあるので、
アトリエにどんなお手伝いが出来るか分かりませんが、
ご家族の方が安心して任せられる、いい感じのクッションになれないかな、
そんな事も思っています。

なので、ゲストハウスが安定したら、
心に元気のないダウン症の生徒たちも自由に来て、
ゆっくり静養出来るようにもしてあげたいとも思っています。
これは少し人手が必要(ということは経費も・・・)になるので、
まだ少し先の事になると思いますが、
私がずっと思っていたことのひとつです。

そういえば、以前、ある保護者の方に
「アトリエは基本的には健康なダウン症の人達が来る場にして欲しい。」
と言われました。
仰りたい意味、心配されている内容はよく分かりました。
でも、何か心に引っ掛かってしまったのも事実でした。
もちろん、それは私たちがいつも願っていることです。
みんなが心身共に健康であって欲しい、
その為にアトリエをやっていると言っても過言ではありません。
でもそうじゃなくなる時もあります。
誰だって風邪をひいたり、熱を出す事があるのと同じ様に、
いつ、どんなきっかけで心に傷を負ってしまうか分かりません。
ダウン症の人たちはとっても繊細で心が優しいだけに、
傷付く時は人一倍、周りから見たら些細な事かも知れないけれど、
思わぬ所で心を病んでしまう事も沢山あるのです。
そして大抵、そういう状況になった子は、
学校や習い事、全部を拒否して、アトリエだけは来たいと言います。
他の子が気を遣って疲れてしまうほど、という場合は
みんなと同じ時間に来るのは遠慮していただくケースもありますが、
そうなった子達を拒否すること、私にはどうしても出来ません。

アトリエに来ている子達の数だけ性格や性質があります。
ちょっとワガママな子、ゆっくりな子、おてんばな子、
お喋りが上手な子、言葉を話さない子、字が上手な子、字を書かない子、
小さい子の面倒を見るのが好きな子、小さい子が苦手な子、
大きい音が苦手な子、踊りが好きな子、歌が好きな子、
書きはじめたらキリがありません。
みんな結構ハッキリ主張するので、
普通だったらケンカになってもおかしくないほど。
でも、お互いが十分に思いやっているおかげで、
アトリエにはいつも、とても温かい空気が流れています。
私たちが思っている以上に、
みんなはみんなの事を分かっているし、愛している。
その事は日頃アトリエをやっているとよくよく分かります。
心配になった時には、そんなみんなの力、というか
愛情の深さを、ぜひ信じて頂きたいと思います。

なんだかとりとめのないブログになりました。
読みにくかったらゴメンナサイ。

長くなっちゃったので今日はここでオシマイにして、
次回はゲストハウスカンパお願いブログです!
オープンに向け、皆さんのご協力必須であります!
よろしくお願いします。

ではでは。