2010/08/20

夏の合宿を終えて



皆さまこんにちは〜。

毎日、本当に暑いですね・・・。

夜、熟睡できてますか?

この暑さを乗り切る秘訣は、結局のところ

「毎日しっかり睡眠を取る事」らしいです。

とは言え、ここまで熱帯夜が続くと

簡単なようで難しいですよね。


さてさて、

楽しい楽しい三重での夏の合宿を終え、

さっそく次の企画の準備にワラワラしています。

そんな中で、夏合宿ブログを何回も試みているのですが、

久しぶりに言葉にまとまらず、手こずってます。

まだまだ自分の中で消化出来ていない感じです。

ひと言でいうと「毎日素晴らしかった〜〜!!」

ふた言目は「皆さんありがとうございました!!」

と、こうなっちゃう感じです。怪しいですね。

私の言葉はたまに唐突らしく(ブログは比較的冷静かと。)

中沢先生とお喋りしていても、たまに

「んあ?」と妙な声を出させてしまっているので、

もうちょい頑張らねば!と思うのですが・・・。

感動体験が多すぎると、言語化するのが難しいです。

でも何かとうしろが詰まってるので、書きますねー。



献立と共に始まり、

献立と共に終わったと言っても過言ではない合宿。

事前に10日+α分のメニューを作成してくれたのは、

急きょ合宿欠場となった栗ちゃん。

「せめて献立だけでも作らせてください!」

という熱心な思いと共に届けてくれました。

主婦パワー炸裂です。

ありがとね!!助かった!!

今回の夏アトリエは制作に加え、

ダウン症の人たちと2泊3日のお泊まり×3クール、

スタッフと学生は未知&魅惑の10日間コース!(今、命名)

という初の試みを行ったのでした。

参加されるダウン症のご家族は15組、

学生は7人も来てくれる事になって、

なんとスタッフも含めると参加者総勢56名。

1クール10名〜15名となる大所帯です。

3度の食事作りもひと仕事です!


そこで、

毎日の食事係、お茶作り係、食器洗い係に氷作り係など、

当番表を作ってくれたのは、ミヒロ。

これ、意外と時間かかったんだよね。

ありがとね!

こういうのも、作ってくれました。

さすが女子。頼もしい限り。



今回お泊まりしたのは通称「海の家」。

2階の窓からは一面海が見えるという、絶景ハウスです。

地元漁師さんのゲストハウスを貸してもらえたおかげで

実現した企画でもありました。

但しホテルの様にはいかないので、何かと自力。

もちろん、まずはお掃除から。

イサ&前乗りチームがお掃除してくれている間、

私はみんなの布団やシーツ、鍋釜、お皿、扇風機から

懐中電灯まで、佐藤家の親戚中の家を巡回して借りるという係。

親戚の皆さん、お騒がせしました!

ありがーとう!(波切弁)



噂の2階の窓。

構図的には、私の電話を隠れて聞いているイサ、です。

いやはや「海の家」の圏外っぷりには参りました。

Softbank、全滅!

唯一電波をキャッチ出来たのが、

この窓際の数十センチ区間なのです。

3歩、歩くと切れる・・・。

景色はいいけど波音がうるさい。

ほとんど1階で過ごすので携帯が鳴っても気付かない。

という負のスパイラルルルル〜。

全員、窓辺に携帯並べてたんですけどね。

かなり妙な光景ではあったんですけどね。

肝心な時に電話が通じず、

沢山の人に本当にご迷惑をお掛けしました。

リサーチ不足、反省です。



お掃除の手を休め、休憩は近くの大王崎灯台へ。

ちょっとした観光エリアまで歩いて行けちゃいます。

美味しいかき氷で気合いを入れてみました。

宇治シリーズが分かりにくい看板です。



事前準備メンバーは

イサ、みひろ、ゆりあ、ふみか+サクマ&ヨシコ。

ここから徐々にダウン症の子達が来たり、

学生が来たり、入れ替わったりしていきます。

「明日からみんなが来るね。楽しみだね〜。」

とワクワクしている顔です。

こうやってみんなを待っていた時間があったことは、

とても良かったと、あの時も今も思います。


合宿前日のおかずは

灯台の下で買ったあじのみりん干しと、


巨大卵焼き。

大好評、京都「大こう」のお漬け物。

恩師の斎藤先生が旅の途中から送ってくれた代物です。

先生とは学生時代から「旨いもん仲間」なので、

美味しいものを発見すると突然誘い合う仲です。

みんなで楽しくいただきました。

サイトーせんせー、ありがとう!!

いよいよお部屋も片付いて、準備万端!

和風な海の家です。

そうこうしている間に1期メンバーが到着。

英太くん、栄子ちゃん、ゆう子ちゃん、

ユウキちゃん、大ちゃん、サトちゃん、ユウリくんの7名です。

東京からの移動で疲れているかと思いきや、

ご覧の通り。

まずは1曲ご披露です。

かかとにも、注目です。

一夜経っていきなり2日目のお昼の模様です。

午前中プールで泳いでお腹ぺっこぺこな子供達を、

お昼ごはんと共に待っていて下さるのは保護者の皆さん。

ありがとうございまーす。

メニューは毎回恒例「鰻ごはん」と、郷土料理の「てこね寿司」!


お母さん達がどんどんご飯をよそってくださいます。

真夏に外でごはんを食べられるのは、

徳田さんと肇先生が作っておいてくれた

「本格派日よけ」のおかげ。

ちょっと東京では考えられませんが、

海からの風がちょーどいい感じなのです。

やっぱり外でみんなで食べると美味しい!



昼食後、いよいよみんなの待望の時間です。

は!

ブログが進まなかった理由、今もう一つ思い出しました。

手元に写真がないのです、ほとんど。

でも見切り発車をしたからには、

自分で撮った数少ない写真で今回のブログを

乗り切らねばなりません・・・!

ううむ!

ちなみにこちらが今回の記録コンビ。

日大の院で写真を勉強しているゆりあ(右)と、

フランスの美大を卒業して先日帰国した私の妹フミカ(左)。

ゆりあが写真、フミカが動画を撮ってくれました。

私に写真を撮る余裕は、ありません!



プール+鰻ごはん=夢の中 zzz

「可愛い!」とみんなに撮られてましたが

起きる気配、なし。


みんなが制作している間に、

保護者チームはバーベキューの準備を始めてくれています。

台所では終始大ちゃんのお父さんが大活躍!!

お母さん達もびっくりの包丁さばきです。

箸休めに酢の物まで作って下さいました。

シェフ、色々ご馳走さまでした!

カッコ良かったです。

外で網を仕切って下さっているのは

心強きサトちゃんファミリー。

お父さんは火付け隊長、お母さんは買い出し隊長です。

留学先から帰国中のお兄ちゃんも2回目の参加とあって

すっかり手慣れたもんです。

このお兄ちゃんがまたとってもいい青年。

いつもアトリエでは保護者の方と

ダウン症の人達としか会う機会がありませんが、

こうしてご家族の皆さんと交流する機会がもっとあるといいな〜と、

サトちゃんファミリーの隣で、ふと思いました。

それぞれの回に、ご兄弟、姉妹だけでなく、

おじいさま、おばあさまが参加して下さったご家族もあり、

毎回バーベキューの時は大家族のように賑やかで

温かな雰囲気が流れていました。

こうしてダウン症の人たちを中心に、

みんなが楽しそうに過ごしている様子を見ていたら、

人と人が純粋な思いで繋がった時、

そこには大きな可能性があるように感じました。

こういう時間はなかなか東京のアトリエでは作れないものです。

遠路遥々お越し下さったご家族の皆さま、

本当にありがとうございました。

お疲れさまでした!!



こうして充実の1日が終わった後も、

子供たち寝かせ係のおシゴトは続きますが、

みんながぐっすり眠ったら、

大人達は屋根の上に登りはじめます。

波音と流れ星に囲まれての贅沢ミーティング。

寝っ転がって夜空と一体になりながら、

その日にあった感動したシーンを教えあったり、

気をつけた方がいい事柄を共有したり、

たわいのない話をしたり、

Down'sTown Projectの将来について語り合ったり。


合宿中、急に入った原稿で徹夜・・・という日の朝、

エクセルにおねだりをしてみました。

「コーヒー飲みたいよう!」

「ほー。いいよーう。」

と、その日を境に、

エクセルがコーヒーを入れてくれるようになりました。

これが、うまい!

喫茶店のマスター直伝の落とし方、らしい。

それ以来、エクセルのもう一つの名は

「バリスタ」になりました。

どっちにしても、カタカナ4文字やねー。

合宿後半に向け、バリスタのコーヒーが

みんなを癒したのは言う間でもありません。

バリスタエクセル、ありがとう!

無事、1期メンバーを送り出しホッと一息。

掃除や洗濯をして準備が整った頃、

次の2期メンバーがやって来ました。

この回はハルコさん、シンジくん、サトシくんの3人なので、

アットホームな感じです。

サトヤンは重たいアニメファイル持参です。

イサのアニメ知識がどの程度か、

とりあえずチェックが入ります。

「これ、なんでわかんないの?」

「え、ごめん・・・」

翌日の朝。

まだまだ眠たいハルコと添い寝するミヒロ。

優しく足をマッサージして血行を促します。

まるで姉妹のような2人の様子は

見ているだけで心温まる光景でした。

今回の合宿では毎日こういう情景が至るところにあって、

それぞれの場面がとても美しく、

感動的ですらありました。

目の前の相手に深い愛情と信頼が生まれたとき、

まるで本当の家族のように受け入れたり、

受け入れられたり出来るものなんだということを、

目の当たりにする瞬間が多い日々でした。

他人同士であっても、

深い関係を築くことは可能なんだ、と。

なによりも、私たちが伝える前に学生達が率先して

そういう場面を作っていってくれたことが、

嬉しく、頼もしいことでした。

これは「ダウンズタウン」を実現していく上で

確かな希望となりました。

大きな収穫のひとつでした。
そんな2人を廊下から見守るモロちゃん。

多分、寝起きです。

私、なんと合宿中にモロちゃんが階段から落ちてくる瞬間に

立ち会ってしまいました。

大事に至らず良かったですが、

モロちゃんの寝起きはかなりアブナい事が分かりました。

人は見かけによりません。

これも収穫です。


えーと、飛びますが、

2期メンバーのバーベキューです。

ご覧の通り、2回ほどスコールに降られましたが、

むしろその後の夕焼けは素晴らしいものでした!

火付け隊長から伝授された技によって

傘で炭を守りつつ火をキープする余裕。

自分達はびしょ濡れですが、火は燃えてます!


フランス人が描いた傘を持って登場の肇さん。

「かわい〜〜!!」と女子から人気でまんざらでもなさそう。

この写真だけ見ると、変態ですけどね・・・。



2期から参加してくれた学生チームの赤嶺ちゃん。

最近習っているベリーダンスを披露してくれました。

みんなの為に優しい表情で踊ってくれている彼女を見ながら、

思わず涙が溢れました。

今回参加してくれている人たち全てが、

合宿にそれぞれの思いを持って参加していて、

みんながみんなの為に心を尽くしているんだ、

という事に改めて気付いた時、感激して

涙が止まりませんでした。

合宿の企画段階では色々な不安もありましたが、

このダンスを見た時に(やって良かったんだ)と

思えたのでした。

この後、伸ちゃんとも一緒に踊ってくれて、

とてもカッコ良かったのですが、

これまた写真がなく残念!



この日の夜空。



唯一3泊コースのハルコさん。

シンちゃんとサトヤンを見送って2度寝モードです。

3日目は水族館へお出かけです。

ハルコが大好きなゆりあの膝まくらの上で

もう笑いが止まりません!

一番のお目当てはペンギンです。

暑いけど涼しそ〜。

ここに何かに熱中している人がいますね。

「クリオネ」を見ている模様です。

どういう経緯でこの体勢になったのか、

なぜ靴を脱ぐ必要があったのか、

それは私にも分かりません。

とにかく、他人のフリをするのみです。

ちなみに、

モロちゃんはクリオネが餌を食べるシーンのモノマネが出来ます。

超おもしろいので、必見です!

水族館から帰ったら、

夕焼けがとってもきれいでした。

慌てて夕焼けを見に行く人たち。

裸足で歩いていても違和感のないエリアです。

ま、地元の人達は、ちゃんと履いてますけどね。

ゆりあの空の見方はいつもスゴいです。

かなり危なっかしいのですが、

根が少年だから大丈夫そうです。






海がだんだん夜色に。




夕焼けに染まるみんなの横顔。






夕日に向かって赤嶺ちゃんが踊り出します。

本当に踊りたい位の夕焼けでした。

青春チックな1枚です。






休憩していたハルコさんが夕日を見にやって来ました。

大御所の登場であっという間に人だかり。

大人気です。

右から2番目、オバQみたいな髪の毛になってるのがハルコさん。




次の日。

バリスタばかりに入れてもらうのも悪いので、

サクマ君がみんなにコーヒーを入れてくれました。

それを撮るフミカ。

2人を撮る、私。

そんな佐藤家。



コーヒーの香りで起きてきた人たち。

2人の表情のギャップがすごいですね。

明らかにイサの顔に疲れが・・・。

お疲れさんです!



ハルコさんが帰る日はピカピカのお天気。

海もエメラルドグリーンに輝いています。

みんなが事故や怪我もなく、

無事に合宿を終えて帰っていく姿を見送るのは、

ホッとすると同時に、ちょいと寂しかったりもします。





出発の日はさすがに暑く、

駐車場がちょっと遠かったので

イサがおんぶしてくれました。

この写真、個人的に気に入ってる1枚です。



さてさて、3期メンバーがやって来る朝、

東京からお客様が。

日焼け対策バッチリのこの方はお馴染み、

NHKエンタープライズの吉川さん。

貴重な休日を当てて撮りにいらっしゃいました。



3期は、リョウスケ君、ユウスケ君、

ナオコさん、ケイコさん、マイちゃんの5名。

かなりドタバタだったと見えて、

全く写真がありません!


ナオちゃんの絵がパワーアップしてる気がします。

リョウちゃんと一緒の2泊3日、

もうウキウキです。



ユウちゃんのTシャツは超力作です。

「ほしーい!」という声多々。

Tシャツでも「総武線!」ですからね。

着ちゃいますから、電車。

しかもいつも総武線に乗って会いにいく

大好きなおじいちゃんとおばあちゃんも一緒に

三重までいらして下さって、ニッコニコです。



で、突然ですが、最終日です。

全員が帰った後、

シーツを外したり、洗濯したり、

布団を干したり、借りた物を返したり、

かなり大急ぎでお片づけの模様です。

BGMは「くるり」だったりして、ちょっとしんみりしております。

子供達からもよく聞きましたが、学生達も

「まだ帰りたくなーい!!」

と、いう訳でホントに1泊佐藤家に泊まっていった赤嶺ちゃん。

ラストで体調を崩してしまったモロちゃんも延泊コースです。


3期目の写真がなくて残念なのですが、

さいごまで、本当に素晴らしい合宿でした。

みんながみんなの為に協力し合ったからこそ成り立った、10日間だったと思います。

奇跡のようなシーンがまだまだ瞼に焼き付いています。

「ダウンズタウン」という場を作っていく時、

必要なもの、大切なものはたくさんありますが、

何より一番大切なものは、

ダウン症の人たちに対する「愛情」と

そこに懸ける思いなんだと、

逆にそれさえ強く持ち続ける事ができれば、

色々な場面に立ち向かっていけると、再確認する毎日でした。

この10日間、つらいな、大変だな、と思った瞬間は

一度もありませんでした。不思議なくらいです。

それは多分、毎日心が満たされていたからだと思います。

たくさんの出来事がありましたが、

その度に保護者の方、学生達、スタッフ達が支えてくれて、

絶えずより良い方向に向けて努力し合う、

そんな素敵な日々でした。

こういう時間を長く、生活に繋げていければ、

その先には自然と「ダウンズタウン」が見えて来るんだと、

そこまでの道のりが見えた合宿でもありました。

本当にたくさんの収穫だらけの10日間でした。

私たちだけが楽しかったら悪いな、と思ったほどでしたが、

終わってから参加した方から嬉しい感想のお手紙をいただいたり、

学生達から「企画してくれて、本当にありがとう」

という感動メールをいっぱいもらったりして、

ちょっとホッとしています。


改めまして、

ご参加下さったダウン症の人たち、ご家族の皆さん、

そして合宿を支えてくれた全ての人に心から感謝申し上げます。

夏の疲れがでませんように!!

そして今回参加されなかった方も、次回はぜひ!!

長ブログ、失礼しました〜〜。