2009/06/28
展覧会のこと
「アール・イマキュレ 希望の原理」展へご来場くださったみなさま、
どうもありがとうございました。
おかげ様で9日間の会期を盛況の内に終了することが出来ました。
実際の会場では多くの方から感動の声が寄せられ、
本当に嬉しく思っています。
この白いギャラリーが今回のメイン会場です。
長谷川祐子先生指示のもと、
元は淡いピンクだった壁を学生達とペンキで白く塗り、
窓を覆ったカーテンは服飾の学生が制作してくれました。
こちらはアトリエの生徒達が作ったスリッパ。
その場で好きなものを選んで履いていただきました。
ペアのスリッパでも、右左の絵が違って楽しいです。
ちなみに、アトリエでは普段から手作りスリッパを使っています。
初めて展示した立体作品です。
予想通り、晴子さんの作品に圧倒される方多数!
木を置いたことで、アトリエの雰囲気度もアップしています。
会場でよくご質問を受けたのですが、木を置くアイデアも含め、
今回の会場構成は長谷川祐子さんによるものです。
品種や形を細かくチェックされた選ばれし観葉植物だったのです!
もちろん、本展では作品選定も全てお任せしましたので
アトリエにとっても新鮮な展覧会でした。
ちょっと遡って搬入の日の様子です。
こうして額を展示する高さを測って、
ドリルや金槌で壁に穴をあけて、
金具を埋め込んで、
ようやく、絵が掛かります。
この人たちは自分たちも制作をする院生だったり、
卒業生だったりするので、
ほぼ、大工仕事に近いこの作業を
何日も手伝ってくれたのでした。
交通費もバイト代も出せないという厳しい状況の中で
夜遅くまで本当によくがんばってくれて、
感謝と共に妙な連帯感も生まれたメンバーです。
窓の外は、夜です。
壁に穴を開けたり、穴をパテで埋めたり、
という作業は、引いて見るとこうなっています。
結構大掛かり。
女子も心強いのです。
それにしても、
今回の展覧会はなんかスゴかったです。
こんなに下準備が必要なギャラリーは初めてだったので
最初は正直(ホントにこんな所でやるのか!?)
とたじろぎましたが、
いつも突然海外から指示を出される長谷川先生と、
それに食らいつく研究所+アトリエスタッフ、
そしてそれを支える縁の下の力持ち学生チームがあって
初めて成功させる事ができた展覧会でした。
本来、展覧会準備に掛り切れる人が必要な規模でしたが、
研究所もアトリエも日々の活動がある為、
連日深夜に及んだ準備でもありました。
そんな訳なので、
色々な場面で、多くの皆さんの気持ちに支えられ、
「希望の原理」ということを感じた展覧会でもありました。
次に備えて反省点も多々ありますが、
7割ぐらいは「よかったな」と思えています。
また「思考」や「言語」「解説」を求められる場と、
そんなものを飛び越えて「感覚」を全開にしないと通用しない
ダウン症の人達が待っているアトリエの現場を行き来する日々は、
改めて多くの事を考えさせられました。
そして最終日の一番最後に駆けつけて下さった高木正勝さんと、
その辺りの色々なお話が出来たことは嬉しいことでした。
高木さんとは同じ年ということもあって
社会の中での作品の在り方や役割、という事について、
いつも共通する思いを感じます。
いやはや、無事に終わって何よりです。
アトリエはようやく普段のペースに戻りつつあります。
これからはブログもちゃんと更新します!