2008/02/11

春の芽


今年は東京でも雪を見ることが多くて
嬉しい+寒い日々です。
10年程前、1年間長野県の山奥で
農業実習をしていた事があるのですが、
冬は雪かきをしないと生きられない場所で暮らして
初めて思い知ったのは、自然の厳しさと同時に
春を待つ喜びでした。
伊勢志摩の暖かい海際で育った私には
想像を絶する日々でしたが、
(もちろん海には海の厳しさもありますが。)
雪の中からのぞく蕗の薹や、
春の田植えに向けて澄んだ雪解け水を
田んぼに張った時、
1年経ってちゃんと咲いたタンポポを見た時の
衝撃に似た感動は、
雪深い過酷な日々があってのことでした。
それで何を言いたかったかといいますと、
先日、アトリエのベランダの隅っこに
片付けておいたプランターをふと見たら
去年みんなと植えたチューリップの球根の芽が!
植えて、お水をあげて、咲いて、枯れたらすっかり忘れて・・・。
そうだった!球根って毎年咲くんだった!
と慌てて並べると
早速テル君がお水をあげてくれました。
「チューリップさん、早く元気になってね。」
そしてその後なぜか柏手を2回。
目をつぶって拝んで(?)いました。
それ以来、チューリップにお水をあげてくれた人は、
ベランダに向かって拍手2回、
が定着しつつあります・・・。
きっと元気なお花がたくさん咲くことでしょう。
それにしても、
寒くてもしっかり春に向けて動き出している植物達を
見るたび、やっぱり毎年感動を覚えてしまいます。
アトリエの入り口では
ジンチョウゲの莟も毎日膨らんでいます。
小さな変化を大切にしていこう、
と色々な時に思っている今日この頃です。